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その日俺は、政宗によって叩き起こされた。
「小十郎!起きて小十郎!お前どうなってんだこれ!!」
「あぁ?」
目を擦りながら起き上がると、何やらただ事ではない表情の政宗と。
立派な日本刀を向けて、俺達を取り囲む…いかにも暴走族野郎達。
「……なにこの状況。」
「オレが聞きてぇわ!」
震えながらこちらを見上げる政宗を抱き止めて、状況を確認する。
そしてすぐに違和感に気付いた。
ここは俺達の家じゃない。
辺りを見渡す小十郎に、リーゼントを決めた野郎が問うた。
「てめぇら、珍しい服だが…何処の国の奴だ。」
その質問に小十郎も政宗も拍子抜けする。
「何処って…日本だが…。」
「ふざけんな!何処の手の者だ!答えろ!答えなければ…
てめぇらを殺す。」
「殺す、だとッ!?」
どうしてそうなるんだ!
やはり此処はおかしい。
全員着物で武器は刀のみ。
(つーか武器って…。)
これは…。
Σ(゜ロ゜; ハッ
ま さ か
どうしてそうなったかは全く分からないが、どうやら俺達は
俗に言う、
"たいむすりっぷ"
というものをしてしまったらしい。
何故だかは分からないが。
(大切な事なので2回言いますた。)
そして俺達は今、侵入者扱いされてるという訳だ。
これはマジで殺されかねんな…(汗)
どうにかして逃げなければ。
小十郎がもふもふと考えていると、暴走族野郎達の一人があ、と声をあげた。
「ソイツの着けてる眼帯って…、
筆頭のじゃね…?」
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