6497人が本棚に入れています
本棚に追加
俺は安眠妨害されるのが嫌いだ。
引きこもってた時は自由に起きて自由に寝てたから、なおさら。
「ちょっと早く起きちゃって... 暇だったから、真も起こしちゃったんだぞ☆」
「ちょっとどころの早起きじゃねえだろ!お前はジジイか!」
思わず突っ込む。
しかも、自分が暇だからといって気持ちよく寝ていた俺を起こすとか...
自己中もほどほどにしろよ...
「ひ、ひどいんだぞ... 」
ウジウジし始めたマリモ頭は放置して、目が覚めてしまったので顔を洗いに行く。
寝起きはボサボサになる前髪を上げると、いつもの自分の赤い目が鏡にうつった。
それを一秒も見ないうちに視線をそらし、顔をジャブジャブと洗う。
少しさっぱりしたので、自分の部屋へ直行してパソコンを起動した。
「時間潰しには、ゲームだよな」
すぐさまログイン画面が開く。
俺もそれなりに金持ちの家に生まれているので、機種は結構いいヤツだ。
昨晩は一回も来れてなかった...
ランキング塗り替えられてたらどうしよ。
ちょっとドキドキしながらランキングを見ると、「まこ」のユーザーネームは一位のままだった。
ホッとしたところでメール受信ファイルに目をやると...
「わーお」
... 大量のメールが。
(全部ネ友だけど)
一通ずつ確認する気力もないので、見知っている名前だけ開いて行く。
『リョウ:おい、昨日の夜どうしたよ... まこがグループ通信対戦来ないなんて珍しいな。』
『律花:まこちゃぁぁあん!!!(>_<)速報読んだよ、あんなに出現率ほぼ100%だった子が... !どうしちゃったのおおおおお!!!まこちゃんまでリア充入りするとか、言わないでよね!あ、ホモなら大歓迎よ☆』
うん、大体みんなこんな感じだった。
そして律花は何をいっているんだろうか。
最初のコメントを投稿しよう!