マリモ頭は厄介な輩を連れてきました

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俺は安眠妨害されるのが嫌いだ。 引きこもってた時は自由に起きて自由に寝てたから、なおさら。 「ちょっと早く起きちゃって... 暇だったから、真も起こしちゃったんだぞ☆」 「ちょっとどころの早起きじゃねえだろ!お前はジジイか!」 思わず突っ込む。 しかも、自分が暇だからといって気持ちよく寝ていた俺を起こすとか... 自己中もほどほどにしろよ... 「ひ、ひどいんだぞ... 」 ウジウジし始めたマリモ頭は放置して、目が覚めてしまったので顔を洗いに行く。 寝起きはボサボサになる前髪を上げると、いつもの自分の赤い目が鏡にうつった。 それを一秒も見ないうちに視線をそらし、顔をジャブジャブと洗う。 少しさっぱりしたので、自分の部屋へ直行してパソコンを起動した。 「時間潰しには、ゲームだよな」 すぐさまログイン画面が開く。 俺もそれなりに金持ちの家に生まれているので、機種は結構いいヤツだ。 昨晩は一回も来れてなかった... ランキング塗り替えられてたらどうしよ。 ちょっとドキドキしながらランキングを見ると、「まこ」のユーザーネームは一位のままだった。 ホッとしたところでメール受信ファイルに目をやると... 「わーお」 ... 大量のメールが。 (全部ネ友だけど) 一通ずつ確認する気力もないので、見知っている名前だけ開いて行く。 『リョウ:おい、昨日の夜どうしたよ... まこがグループ通信対戦来ないなんて珍しいな。』 『律花:まこちゃぁぁあん!!!(>_<)速報読んだよ、あんなに出現率ほぼ100%だった子が... !どうしちゃったのおおおおお!!!まこちゃんまでリア充入りするとか、言わないでよね!あ、ホモなら大歓迎よ☆』 うん、大体みんなこんな感じだった。 そして律花は何をいっているんだろうか。
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