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俺の髪に鼻を埋める裕翔。
「………//」
裕翔はこうやってたまに仕事の合間を使って帰って来る。特に話をするとか遊ぶとかは無くただ、こうやって俺を抱き締める為だけに。
こんなにも嬉しい事って無い。俺は裕翔に必要とされてるって解るから。
友だちや家族に裕翔の事を自慢したくない筈ない。寧ろ俺がテレビに出て裕翔は最高で自慢の恋人だって言いたい。優しくてカッコ良くて完璧な裕翔の事、誰かに聞いてほしい。ホントは大ちゃんに一番に聞いてほしい。でも。裕翔は芸能人だから。有名だから。どうせなら、月に一度仕事があるかないかくらいの売れないモデルだったらよかったのに。
なんて思う俺は恋人として駄目なのかな?
「涼介」
「ん?」
「好きだよ」
「…俺も」
好きが溢れて溢れて止まらない。
裕翔を独占したい。でも見せびらかしたい。
裕翔は俺ので俺は裕翔のって。知らない人みんなに言いたい。
「やっぱりお風呂入ろうかな」
「うん。家帰るの?それとも俺の家でいいの?」
「涼介の家で入るから涼介も一緒入ろ」
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