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「そういえば裕翔、二時間も時間貰えたんだね。今度はそんなに長く家空けるの?」
「あーそれなんだけど…」
シャンプーを流しながら言葉を濁す裕翔。シャンプーが入らないように目を閉じた横顔がまた綺麗。
「なんか今度、お昼の番組でさ。自宅紹介みたいなのあってさ」
「自宅紹介?」
「そう。自分撮りで。だからさ、部屋片付けるの涼介に頼みたいと思ってさ。長い事使ってないから一人で片付けるの大変だと思うんだよね。暇だったらでいいんだけど手伝ってもらえない?」
自宅紹介…。って言ったらあの番組か。
あの番組、結構色んな事突っ込むからな。もっと裕翔の家は生活感出さないと怪しまれそう。ファンの人は勿論みるだろうから、あまりブランドの物とか裕翔のキャラを考えて無駄に高価な物とかは控えてハンドクリームとか日常品買わないと。確か裕翔の家って寝室は台本とかで散らかってるからテレビで映さないとしてもあそこは片付けないと。
裕翔のイメージを崩さないようにファンの人が親近感持てるような部屋…。
「涼介?忙しいならいいよ?」
シャンプーを流し終わった裕翔が不安気にこっちを見ていた。
「忙しくないよっ!寧ろ俺一人でやろっか?撮影いつになるの?」
「ホント?収録がハワイかえってきてから五日後くらいだから前日までには撮らないといけないんだ」
裕翔、明日からハワイに行く筈。今日だってここに居れる時間は後一時間くらい。もう掃除なんてしてる暇ないじゃん。
でもよかった。大ちゃんが旅行行ってて。俺はゆっくり掃除出来る。
「大丈夫だろ」
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