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      甘えてたいのは裕翔なのに。これじゃ俺が甘えてる。 スポンジを持っていた手を掴まれスポンジを取られる。 俺からとったスポンジをシャワーのお湯に翳し泡を流す裕翔。俺は裕翔に抱き付いたまま見ていた。 「裕翔…?」 「…ふふっ。涼介、可愛過ぎるから。今日は我慢しようって決めて来たのになぁ」 いきなり顎を掴まれ顔が近付く。濡れた裕翔が綺麗過ぎてうっとりしてしまう。 必然的に互いに距離を縮め唇が重なり何度も何度も角度を変えながら舌を絡ませる。裕翔の目が俺を離さない。目を開けているのも辛くなるくらいに気持ち良くて目を細めると、裕翔は薄く笑った。 嗚呼ムカつく。結局いつも俺だけが気持ち良くなってる。 「時間…無いだろ…」 「後一時間くらいかな」 「じゃあ止めた止めた。裕翔は寝ろ」 浴槽を溜めていたお湯を止めてシャワーに手を伸ばした。裕翔の体にお湯をかけて泡を流していく。裕翔は唇を尖らせる。 「ほら。先出て。着替えはいつものとこしまってあるからちゃんとタオルで拭いてから行けよ」 「えぇ?本気で言ってる?まさかの放置?」 「いいから早く出ろ。風邪ひくぞ」 傷に触れないように優しく背中を押すと裕翔は渋々出て行った。 可愛いな…。  
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