第一章

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ああもう、またぐるぐるしてる。 強制終了だ!今日はもう寝る! 強引に目を閉じ、眠りにつくような体勢をとる。 …どうか明日には普通の俺に戻ってますように。 そう願いながら眠りについた。 ──翌日 起きたのは正午過ぎだった。…珍しいな、俺がこの時間に起きるなんて。 まぁ、仕方ないか。結局寝付くの遅かったしな。 気分変えるために、映画でも見に行こうかな…。 うん、そうしよう。 思い立つと行動に移すのが早い俺は30分としない間に家を出た。 なにを見るかあれこれ考えてる間に到着して、車を駐車場に停めようとしたその時…。 一瞬、目を疑った。が、絶対に間違うはずがなかった。 俺の車の後ろにいる車。 …確実に小山のだった。 「しげー!」 どうやらあちらも気づいたようで、窓を下ろし叫んでいる。 …いくら平日の昼間だからって、公共の場で叫ぶなっつうの。 とか思いながらも、胸は高鳴る。 …またこの感覚。 自分じゃなくなるのが怖い。でも自制がきかない。 なんて、またぐるぐるしている間に何故か小山の隣にいる俺。 「映画観に来たんだ!で、何観るの?」 「…」 「おーい、しげー?」 「…」 「しげってば!」 .
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