入学式

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今日は入学式。 受験を乗り越えた 新入生が入学してくる。学校にとって、重要な日だ。 俺は白浜新。 国語の教師をしている。 「新先生!」 「ん?」 呼ばれて振り返ると数学の岡山先生がいた。 「今度、1Dの担任ですよね?新入生ですから、気合い入れて頑張って下さいね!」 「ありがとうございます。じゃあ、教室行ってきます。」 そう言って俺は教室に向かった。 中1だから、素直な子が多いだろう。 心の中で、新入生の担任を狙っていたから、決まった時はかなりうれしかった。「おはようございます。」 そう言って教室に入ると、新入生たちはおとなしく座っていた。 簡単に自己紹介をして、入学式のためチャペルに行く事を説明した。 敷地のはじにあるチャペルはこの学校の自慢だ。 生徒たちを並ばせ、チャペルに向かった。 入学式が終わり、帰りのあいさつをして長い1日が終わった。 職員室に戻る途中、気がついた。 俺のクラスの 近藤莉緒 彼女は俺の昔の同級生にどこか似ていた。 高校の時、一緒のクラスだった 北路桜だ。 彼女は美しい容姿と優しい性格で男子生徒から絶大な人気を集めていた。 俺も片思いしていた子だ。 しかし 部活で帰りが遅かった日、彼女は男に襲われて 亡くなった。 余計な考えを頭から消し、俺は仕事をはじめた。
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