ふぁーすとたいむ

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「さて…そろそろ帰るか…。」 ちなみにオフィスは十階だ。 いつものようにエレベーターに乗り、一階のボタンを押す。 いくら大人でも流石に、夜中誰も乗っていないエレベーターに乗るのは少々心細い。 暫くすると、エレベーターは俺を乗せ、下へ下へとゆっくり降りていった。 生活習慣病克服の為、たまには階段を使った方が良いのだろうが、階段で降りる気にはなれない。 (なんせ、十階だからな。) そんなくだらない事を考え、エレベーターが丁度八階を過ぎようとしていた頃、四階のボタンのランプが点灯した。 きっと誰か乗ってくるのだろうと気軽に考えていた俺は、気にも止めていなかった。
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