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「翔~待ってよ~。」
「ぼやぼやすんな! 置いてくぞ?」
学校から伸びる坂を、俺 (天道翔)はいつも通りに下っている。
「ねぇってば~。 ちょっと位待っててくれてもいいじゃん。」
先程から俺を引き止めてくるコイツは、蒼天龍二。
茶髪で背も高く、所謂というか、超イケメンで、更には性格もいいときてる。
そして俺はコイツが……嫌いだ!
いや、正確にはコイツの取巻き共が嫌いだ。
アイツ等は、龍二に気に入ってもらいたいがために、龍二に近づく者を拒み、攻撃してくる。
俺も、何度殺されかけただろうか。いい加減、身が持たない。
「ったく。 取巻き共はどうした? いないなら、一緒に帰ってやるよ。」
「あぁ、彼女達なら居ないよ。でも…そんなに毛嫌いしなくてもいいのに。 みんな優しい子ばかりだよ?」
……そう、そしてコイツは究極の鈍感ヤローだ。
そういうとこむかつくんだよなー。
「……まぁいい。 早くいこうぜ。」
まぁ、龍二の鈍感さには慣れているので、軽くスルーして帰宅を催促する。
そして、ゲーセンの前を通りかかったその時、それは起こった。
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