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「オイ人間。 キサマ今何ヲシタ。」
「っっっ!!!」
慌てて振り返ると、先の狼よりも一回りも二回りも大きい銀色の狼がいた。
「おい人間。 何をしたかと聞いている。 どのように彼処まで飛ばしたのだ。」
狼は綺麗な毛を揺らしながら近づいて来る。
「い、いや。 俺、恐くて目つぶってたし……
そ、そういえば手に…何か当たった…気がしたけど……」
「ふぅむ…………」
狼は難しい顔をして考え込んでいた。
そして突然、
「人間、ちょいこれを殴ってみろ。」
と木を殴るようにと言ってきた。
「ちょい待て。 何でだよ! 痛いだけだろ!
てか、何でお前話せんの!?」
そういえばと聞いてみるが、殴ったら教える、と取り合ってもらえない。
「さあ、思いっきりやれ!」
「ちっ、分かったよ。」
じゃぁいいです。 と言おうものならまた1人 寂しく森の中だ。
最悪、この狼に食われるかもしれない。
だけど……痛いのヤだなぁ……
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