霊の存在
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「ちょっ、何何何?」 「引いてる引いてる」 小刻みに震える竿先に、慌てる由梨とは対照的に早紀は目を輝かせた。 「しっかり持って竿を起こして」 敦也がすかさず駆け寄ると、竿を持つ由梨の手の上から掴んだ。 「ほらこうやってしっかり立てる。それで竿を前に倒すタイミングでリールを巻いて」 「うん。分かった」 由梨は頷いた。
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