始まった殺戮ショー

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浩太は茶和子の身体を抱きしめて泣き続ける。 綾も泣いた。 ずっとずっと友達だった。 仲の良い子はたくさんいるが、親友と呼べるのは茶和子一人だけである。 何でさっき一緒に下に下りなかったのか? 何で……何でチャコは一人でこんなところで死ななければならなかったのか? 溢れる涙を止めることが出来ない。 「君たちに話しがある」 いつの間にか二階に上がってきていた松本が三人に声をかけた。 「何でしょう?」 健太郎が聞く。 「実は電話が繋がらんのじゃけど、君たち携帯電話を持っとらんかな?」 「あ、ああ……。あります」 そう言って健太郎が取り出した携帯電話は…… 圏外だった。
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