岡波地区

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祥子は転んでいた。 一体何が起きたのか分からない。 ただ…… 松本と中学生たちの背中がどんどん遠ざかっていく。 (待って! 待ってよ!) すぐに助けを求めようとしたけど、声が出せなかった。 なぜなら、仰向けに倒れた祥子の背中に何者かが乗り、その手が祥子の口を塞いだからである。 (な、な、な、何? 何がいったい?) 何が起きたのか、起きているのか全く分からない。 「クスクスクスクスクスクスクス」 突然耳元で女の子らしき笑い声が……。 祥子は恐怖の余り、心の底から震えが来た。
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