永遠に心の中に

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島民たちが岡波に向かって歩き始めるのを三人はしばらく見送った。 「どうするの私たち?」 綾が不安げに早紀を見る。 「どうって……」 早紀が呟いたまさにそのとき……。 早紀の携帯電話が鳴った。 「え?」 慌てて取り出すと、夫からの着信。 「パパからだわ」 早紀は綾に向かって言うと、急いで電話に出た。 『もしもし早紀。オマエどこにいるんだ?』 「えっ……あ、そ、それが……」 『まさかとは思うが、綾のところじゃないだろうな?』 「そ……それは……」 『やっぱりそうか! オマエなぁ~どこまで過保護なんだよ。 いい加減に子離れしてさぁ、少しくらい綾のこと信用してやってもいいだろう』 「それは分かってるけど」 『で? 綾にはもう会ったのか?』 「えっ、あ、うん……」 『呆れられただろ?』 「そんなことないけど」 『そうか? まぁ行っちゃったものは仕方ないから、今日はそっちに泊まって、明日帰っておいで。いいね』 「あ、うん」 『じゃあな』 夫はそう言うと、さっさと電話を切ってしまった。
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