蒼と碧の間で謳う

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空と海の境界は 決して交わることの出来ない 蒼と碧の愛が生まれる場所だと 彼の人は謳う 地の果てのさらに先 海の果てるところ 我々の辿り着けぬ場所だからこそ 理想の色が見えるんだ 決して交わることの出来ない愛は 理想の都シャングリ・ラで 哀しき夢追う 孤独の王の玉座の色のよう 叶うことない私の願いは 壊れることない哀情と 心狂わす愛情を 絶える間もなく与え続ける されど彼の人は王に謳う 求めよ 我らが王よ 哀情と狂える愛の果てに 蒼と碧の愛は許され 結ばれる 前に進み続けよ しかし、考えるのだ 彼の愛が許される意味を その色は手にいれたら 綺麗なだけの理想ではなく 現実のものになるのだから ・
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