絶望の淵

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 ――結局、籠城は意味を為さなかった。  大前提として“ヒト”に対する防御機構が“ヒト”ならざるものに通用する筈が無かったのだ。  国王は最後の抵抗として、自らの命を対価に“異能”を創造した。  それが媒介生体兵器である私、『伊能』だ。 ――――――  私の使命は世界を取り戻すこと。  私の使命はセカイを救い出すこと。  私は最後の光。  私は光の最終兵器。  伊能だ。  ……どうでもいいか。  
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