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クレストは転生者の正面で、マーレの剣の腹を鏡のように翳す。すると、転生者にかかっていた呪いが薄れ、掻き消えた。
「終わったぞ」
クレストはそう言って、マーレを異空間に戻す。転生者はきょとんとしていたが、クレストにギルドカードについて話しかけられ、我に返る。そして魔力と属性を測定した後、ギルドカードを受け取った。
話を聞くと、転生者には宿がなく、クレストはギルドに住むことを勧める。転生者はそれを了承したので、クレストは空き部屋まで案内した後、マスター室に転移し、溜まった書類を片し始める。
同じ頃、一人の黒ローブの人物が堂々とギルドに入り、真っ直ぐとクレストの元へ歩を進める。すれ違う人々は、黒ローブの存在に気付いていないのか、素通りしていて、黒ローブは難なく、マスター室に侵入した。
その瞬間鎖が伸び、黒ローブの両足首から両太ももまでが縛られ、両手首から両方の二の腕までを胴と一緒に縛られた。
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