来客

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その言葉に黒ローブは半信半疑で頷き、クレストはマーレで二つの呪いを切り裂いた。 「これでもう、口封じされてた事を話せるはずだ」 クレストの言葉を聞いて、恐る恐る口を開く黒ローブ。そして、ある組織に暗殺を命じられたことを話し、呪いが解けたことを喜んだ。クレストが更に聞くと、黒ローブは自分の経緯を話し出す。 突然現れた男に強制的にゴーレムと合成され、戻して欲しければ手足として働けと命じられたこと。ギルド黒影のマスターは計画の邪魔になるから殺せと命じられ、成功すれば元へ戻すと約束されたことを話した。 クレストは、マーレを異空間に戻し、黒いメリケンを取り出して問う。 「元の姿に戻りたいか?」 クレストが聞くと、黒ローブは少し考える素振りを見せて、口を開く。 「戻りたいには戻りたいが、合成されたゴーレムと話す内に愛着が湧いてんだ。だから、出来るなら、双方消えずに元へ戻りたい」
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