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風化していくだけの
異世界の遺跡
神殿の冷たい石壇に横たわる
悠久の古を想いながら
意識が遠退く
世界が
ゆっくりと回転しながら
閉鎖する
奈落の底へ
堕ちて
堕ちて
堕ちていく
歴史の海に漂って
見るのは
在りし日の幻影
あれは何時だろうか
遠い知らない栄光のような
ついこの前の夏のような
堕ちる
堕ちる
意識の底へ
人は戦ばかり
神話に取り憑かれたように
殺し合いを繰り返す
それは
普遍の真理
人間の原理
底へ
底へ
さらなる深みへ
底は
あるのだろうか
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