前略

4/34

384人が本棚に入れています
本棚に追加
/275ページ
「離れろーっ!頼むから離れてくれーっ!」 「離れたら教科書が見えないでしょうが」 同じクラスに転校してきた義理の姉の神楽は、隣の席の俺から教科書を見せてもらうように担任に言われていた。 それは、仕方ない。 転校初日、教科書も無く隣が義理の弟なら、この流れは必然だ。 だけど、女性を苦手としている俺には地獄以外の何物でもない。 それを知った上で、必要以上に身を寄せる義姉。 サイドに縛ったポニーテールが俺の方向なら、顔に当たりそうなぐらいの距離だった。 そして、机の上に置いた俺の腕に当たる柔らかい感触……ワザとなのかと思うぐらいに神楽の巨乳がかすってくる。 「じゃあ、俺の教科書を貸してやる!」 「そしたら、琢磨はどうするの?」 「隣から見せてもら……くっそーっ!隣は穂香か!?」 隣を見ると急に名前を呼ばれビックリしながらも、否定的に言われ凹んでいる幼なじみ里見 穂香(さとみ ほのか)が居た。 「うぅ……そんな言い方しないでも……」 「い、いや、これは言葉のあやだ!」 いじけている穂香は、印象的な黒髪のロングヘアーを胸の前で指に絡めていた。 腰まであるロングヘアーを前にもってきていたが、引っかかる事なく真っ直ぐスカートまで落ちている。 ナイス貧乳だった。
/275ページ

最初のコメントを投稿しよう!

384人が本棚に入れています
本棚に追加