前略

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右もダメ! 左もダメ! 当然、前後の人から教科書を見せてもらうような離れ業は不可能! 残る手段は1つ。 「翔馬!教科書プリーズ!」 少し離れた席に座っているクールなイケメンと言っても過言ではない男に声をかけた。 「はぁ!?どうして俺が?」 「そんなのは言わんでも分かるだろ!」 「ふぅ‥‥」 秋山 翔馬(あきやま しょうま)は小学校時代からの腐れ縁。 小学校時代から一緒に空手を始め、同じく怪我で空手を辞めていた。 このクールな顔立ちをした悪友は付き合いも長い分、俺の行動を読んでいる節があり、もちろん俺の女性恐怖症も把握している。 「頼む翔馬!このままじゃ、二体の金剛像に潰されてしまう!」 「どこの門番だよ!?」 「……カサンドラ?」 「お前は世紀末覇者か!?」
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