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就職氷河期とはよく聞いていたが、自分なら直ぐに内定を貰えると思っていた。
結果は惨敗。
無駄に育て上げた自尊心が邪魔をして、大手企業以外の中小企業は受けなかった。それも敗因の一つだろう。
彼女は直ぐに幾つか内定を貰い、親友は春から官僚、サークル仲間も徐々に就職活動を終えていった。
俺は中々決まらず苛立ち、彼女はそんな俺のもとを少しずつ離れていった。
こんなはずじゃなかった。
予定では、大企業に就職し、数年後の出世と同時に可愛い彼女と結婚、都内のマンションを買い、暫くして子どもが産まれて……
計画はただの夢と化した。
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