1人が本棚に入れています
本棚に追加
「えーっと、こほん。では気を取り直して――774プロへようこそ、緒方智絵里ちゃん。話はプロデューサーから聞いてるわ」
輝子ちゃんもいなくなり、ここぞとばかりにちひろさんは半ば強引に今までの出来事を無かったかのように話し出した。
ちょっとインパクトが強すぎて私は無かった事にはできないけれど……。
「は、はい。よ、よろしくお願いします」
「そんな固くならなくていいですよー。私は事務員の千川ちひろです。こちらこそよろしくね?」
「は、はい……」
「お待たせしたにゃー。冷やすものとお茶だにゃー」
そう言ってアイスノンとお茶を私に手渡してくれたのは、先程私の為に冷やすものを取りに行ってくれたお花の髪飾りを付けたショートカットの女の子だった。
……幻聴じゃなかったんだ。
最初のコメントを投稿しよう!