デビュー!

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「大丈夫よ。智絵里ちゃん可愛いから」 「かっ、そんな……こ……うぅ」 あまりに不意討ちすぎてしどろもどろになる。 何をいきなり言い出すんですか、あの人みたいに―― あれ? そういえばあの人は? 「プロデューサーさんの言った通り。ううん、それ以上に可愛い!」 「あの……そういえば、プロデューサーさんは?」 「あぁ、ごめんね。忘れてた。プロデューサーさん、今は奈緒ちゃんのお仕事に付いていってて、もうそろそろ戻ってくると思うんだけど」 あぁ、それでいなかったんですね。 「うふふ、あの人ね。実は人を見る目があるのよね」 「……え?」 ちひろさんはそのままプロデューサーさんの話を語りだした。 「今まで彼がチェックしてきた人って人気が出るの。普段は少し抜けてる所もあるけど、そこだけは不思議とね」 「そうなんですか……」 「そんな彼が今までの見たことないような感じで言ったの。『あんな娘、見たことない』って興奮気味でね」 「だからもう少しくらい自信持っていいんじゃないかな?」 さすがに幸子ちゃん程はやり過ぎだけどねと、ちひろさんは笑う。
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