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「あの……アレって何ですか?」
どうしても気になったのでプロデューサーさんに聞いてみると、プロデューサーさんはフフフと笑って右手を突き上げた。
え? 何ですか?
そう聞こうと思った瞬間。
「「「「智絵里ちゃんデビューおめでとう(だにゃー)!!」」」」
響くクラッカー、舞い散る紙吹雪。
ケーキやお菓子などがのった机を押して、みくさん達、774プロのアイドルの皆さんがサプサイズを演出してくれた。
あ、手をあげたのはこの合図で、さっき輝子ちゃんが言ってた「後程」って言ってたのはこの事だったんだ。
同時に事務所にいた人達が仕事に出たりせず、ずっといた訳が、奈緒さんの仕事が終わりにも関わらず帰らずにいた訳がわかった。
私の為に、皆待っていてくれたんだ。
「ウチでは新人アイドルの娘が来たら必ず歓迎会をするんだよ。自己紹介も兼ねてね。ま、残念ながら全員ではないんだけど、後のメンバーも後々紹介するさ」
そう言うプロデューサーさんの声は聞こえた。でも返事をすることも、相づちをうつことも出来なかった。
嬉しくて。
嬉しくて、嬉しくて、嬉しくて。
言葉にならない程に嬉しかったのだから。
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