あいます。～緒方智絵里編～

ﾃﾞﾋﾞｭｰ！

「じゃあ皆！ 歓迎会を始めるよー！」
「ほら主役がそんなとこにいるなよ、真ん中真ん中！」
「ｼﾞｭｰｽ持った？ 乾杯するよ」
「お酒はないの？」
「お酒はないよ！」
「準備ｵｯｹｰ？ じゃあいくよー！ 新しいｱｲﾄﾞﾙ、そして私達の新しい友達の誕生に――」

「「「「かんぱーいっ！」」」」

「ぶはーっ！？」
「「「えぇ！？」」」
「なつきちー！？」
「どうしたの！？ 何があったの！？ 何で木村さんは盛大に吹き出したの！？ ……ﾊﾟﾌｫｰﾏﾝｽ？」
「んな訳あるかぁっ！ 誰かが私の飲み物に何か入れてたんだよっ！ ってかこんなｲﾀｽﾞﾗ絶対麗奈だろ！？」
「なんであたしなのよ！？」
「お前しか考えられねぇんだよっ！ おら、責任持って飲みきれ！」
「や、やーよっ！ そんな明らかに色がおかしいの！ そもそもなんでそんなの選んだのよ！？」
「新商品かと思ったんだよ！ 何でも試してみるのがﾛｯｸってもんだろ！」
「え！？ そ、そーだよね！ うん……そうだよ、ﾛｯｸだよ！ だからそれは私が飲むっ！」
「ﾊﾞｯ、止めろ！ だりーっ！？」
「うぎゃーっ！？ 何これ！？ 何これ！？」
「バカね」
「自ら死地に飛び込むなんて……」
「逆にすごいわね」