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あれは数日前に遡ります。
その日は学校もお休みで、買い物をしようと地元の繁華街に出掛けていた時でした。
「あの、お嬢さん?」
「あ、ひゃいっ!?」
スーツ姿の男性に突然声をかけられ、動転して思いっきり噛んでしまいました。今、思い出しても恥ずかしいです……。
「すごい可愛いね? あ、俺774プロって所でアイドルのプロデューサーやってるんだけどさ。君、アイドルに興味ない?」
「あっ、あっ、あっ、アイドルですか!? 私が! ですか!?」
いつも動揺しているような私ですが、この時ばかりは近年希に見るほどの動揺っぷりだったと言っても過言ではないです。
「うん、どうかな?」
慌てふためく私を余所に、男性は動じることなく勧誘を続けます。
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