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画面では小動物系の女の子が目に涙を浮かべ、ステージに出れずにいて、なんだか自分の姿が被って見えてしまいました。
私もこうなってもおかしくない……。
ど、どうするんだろう? 私だったら……うーん……。
気付けばすごい真剣に観ていました。
ついにはボロボロと泣き出してしまった女の子。そこへ同じ衣装を着た別の女の子がやってきて「大丈夫だよ」言葉をかけた。
『一生懸命練習したでしょ。知ってるよ頑張ってた事。だからきっと大丈夫だよ!』
『ほら、アイドルは笑顔だよ。そんな顔じゃ皆を幸せに出来ないよ』
『怖くないよ。大丈夫、私も隣にいるから』
『失敗したってフォローしてあげるって、先輩に任せなさい!』
そうして先輩の女の子が小動物系の女の子の涙を拭い、手を引いてステージへと連れ出した。
「おぉ。現実でもこういう事ってあるのかなぁ?」
ちょっと素敵だなって思った。
アイドルかぁ。
……うん。
エンディングが流れる頃にはなんだか吹っ切れていました。
そうだよね。
せっかくだもんね。
やってみようかな、アイドル。
こうして私は774プロダクションの門を叩くことになったのでした。
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