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「それで、高得点者がFクラスにいると推測した理由についてはさっきまでの話と試召戦争の性質を考えればわかるだろう。
クラス分けは総合点数(・・・・)でされる。Fクラスで全体的に高得点をとれるやつは恐らくいない。いたとしても坂本ぐらいだろう。
ゆえに、Fクラスでの高得点者は特定の科目の点数が高い一極集中型だ。クラス単位でみると確かに総合科目においては上位クラスとFクラスの差は大きいが、特定の科目においてはその高得点者のおかげでさほど差が開かない。
そして、クラス間の差が一番小さい俺たちとは、その科目においては策を弄さず正面からぶつかっても勝てる可能性が見えてくる」
「……だから私たちでなくDクラスを攻めたのね」
長々とした俺の説明で理解した古河がつぶやく。
「前線で戦えない坂本が神童と呼ばれた頭脳を駆使して作戦を立て、他の高得点者が戦死ぎりぎりまで大立ち回りをして人数を減らし戦力差を縮める。
これがFクラスが勝つだろうと予想した理由だ。このスタイルでいけば、Dクラスどころか他の上位クラスと対等以上に戦えるだろう」
最後にそう締めくくる俺。これで、二人とも俺の説明を理解してくれただろうと二人の顔を見た。
「え?今ので分かったの、あゆみ?」
…………………
「……古河。後の説明任せた……」
俺では手の施しようがないと判断し、説明を古河に丸投げして机に突っ伏した。
意識が遠くなっていく中、俺はふと思った。
こんなんで大丈夫かな、Eクラス……
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