第01章 発端

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─────ふと。 一番奧にあると思われていたこの玉座の間のさらに奧に、扉が存在している事に幸村は気付いた。 大魔王は、今倒した。 それは間違いない。 奧にもう1部屋あったとしても、何の問題も無い……はずだ。 しかし、何か気にかかる。確かめずにはいられない。 幸村は導かれる様に、その扉に震える手をかけた。 軽い摩擦音と共に、扉はゆっくりと開かれていく。扉の隙間から、中の様子が次第に見え始める。 「これは─────」 幸村は、そこにある光景を目にし、言葉を失った。
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