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「コミュ障って、なに?」
「コミュ障ってのは、コミュニケーション障害の略で、会話をまともにやらない人の事を言うのに使われるんだよ」
「まあ正しくは、極度の人見知りや対人恐怖症の人に使われるんだけどね」
ヨコが、コミュ障とはなんなのかをチノに疑問に思いながら問いかけてみると、チノは考え込んだ様子で、答えだした。
すると、それを聞いていたメグはすかさず、コミュ障の正しいと思える意味を付き足す様に言った。
「最も、コミュニケーション障害ってのは、家の部屋の中に長年引きこもり生活を続けているような人に発症しやすいのよ。亜鈴がずっと自分の部屋に引きこもっているような子でなければ、きっと大丈夫よ」
「引きこもりさえしていなければ、本当に亜鈴は大人になった時、コミュ障ってヤツにならずに済むの?」
「まぁ、……この先、ずっと黙り込んでいるような子でなければ大丈夫だと思うわ。なんせ、まだ小学生なんだから」
引きこもりをしている人がよくコミュ障になりやすいとメグが言ったあと、ヨコは亜鈴を心配する様子で、メグに引きこもりをしなければコミュ障になる事はないか確認をとった。
すると、メグは少し考え込む様子で言った。その表情は、その答えにあまり自信がないという表情であった。
「ホント!? じゃあ亜鈴がコミュ障ってヤツにならずに済む方法は、家の中に1人で閉じこもっていないで、みんなとたっくさ~ん遊ぶと良いんだね!」
「まぁ、……でも、あながち間違いではないと思うわよ。皆と遊ぶってのは」
ヨコは満遍の笑顔を浮かばせながら、楽しそうな表情でコミュ障にならずに済む方法として、皆とたくさん遊べば良いと、両腕を大きく広げジャンプをしながら言った。
その案に対し、メグも少し納得をした様子でいた。
「と言うわけだよ亜鈴。これからはみんなといっぱい遊んでお喋りをしないとね」
そして、ヨコはニコッとした表情をやりながら亜鈴の顔を見た。
その時の亜鈴の表情は、どこかダルそうな表情をしていた。
「あの~、ところで私は、その、コミュショウってのにはなってないかしら?」
ヨコが亜鈴がコミュ障にならずに済む方法を知って喜んでいた時、隣側にいたサイカが、自分はコミュ障になっていないか少し恥ずかしがる様子で聞いてきた。
「多分、サイちゃんはコミュ障ってヤツじゃないと思うよ。だから心配をする必要はないと思うよ」
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