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「とりあえず、そういう事ね」
今までサイカがイメージをしていた学園ライフが、最低でも中学になるまでは出来ないと知り、サイカはガッカリした様子になった。
「部活動なら、皆で一緒のグループに居てるという実感を味わえる事の出来る最もな案だったのに……」
「ところでさ、サイカ。部活動って言っても、結局何の部活なんだ? さっき日本のアニメで観たとか言ってたけど、そのアニメは何の部活をやってたんだよ」
皆で一緒のグループに居るという実感を持ち、同時に亜鈴の人見知りも直せると思った案である部活動がない事を改めて思い、サイカは残念な様子になった。
そんな時、隣にいたチノがサイカの言う部活に疑問を抱き、どんなアニメを観て言ったのかサイカに聞いてみた。
「そうねぇ。とりあえず私が日本のアニメで見た部活って言うのが、特に活動目的もなく、毎日部員皆が部室という場所に集まって、ただお喋りをやったりお茶を飲んでまったりと過ごしているだけの部活だったの」
サイカは、自分が観た日本のアニメの世界に描かれていた部活の内容を言った。
それを聞いたチノとメグとヨコは、目をキョトンとさせ、不思議に何かを考えるような様子になった。
「そっ、それって…… 部活動じゃないような気がするんだが……」
サイカの言う日本のアニメで観たという部活動のイメージが、チノが思っている部活動のイメージとは違った。
「あれ? それって部活動じゃないの? でも中には軽音部や文芸部や茶道部のような部活も似たようなことをやっていましたわよ」
サイカが知っている日本の部活のイメージを否定するチノを見て、サイカは今までアニメの世界で観てきた部活ライフは本当の部活ライフではないのかと疑問に思った。
「…… もしかして、サイカがアニメで観たと言う部活って、深夜に放送されている萌え系のアニメの事じゃないの?」
「ん? 萌え系ですか」
萌え系という言葉を聞いたサイカは、萌とは一体何の意味なのか疑問に思った。
「そうねぇ…… 『萌え』と言うのは使い方に正確な定義が決まっているってわけじゃないけど、この場合の『萌え』と言うのは、可愛い女の子が出てくるアニメってところかな?」
『萌え』の意味が何なのか考えている様子のサイカを見て、メグは先程言った場合での『萌え系』の意味を言った。
「なるほど、可愛い女の子が出てくるアニメなのですね」
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