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その後ろの何かを見たメグは、すぐにヨコが見せたいと言っていたのが物ではなく、者である事に気づいた。
「ちょっと洋子、まさか見せたい者って、後ろにいる子の事!?」
ヨコのすぐ後ろで身を隠すようにしていた子の方を見ながら、メグはヨコに見せたい者の正体を聞いた。
「うん、そだよ」
メグの質問に対し、ヨコはニコッとした表情で頷いた。
「ほら、いつまでも隠れてないで挨拶をするんだよ。あの人達は私の友達で怖くない人だから」
「う、うん……」
ヨコに言われるがまま、後ろに身を潜めながら隠れていた子は、モジモジとしながら身体の右半分をヨコの体に隠しながら、玄関前にいるメグとチノとサイカを覗き込むように見た。
「なっ、なんなんだこの子は!?」
「あらっ、ヨコさんよりも小さくて可愛いらしい子ですわね」
ヨコの身体にしがみ付きながら身体右半分だけで覗き込む子を見たチノは、一瞬誰なのか気になりながら驚いた。
一方サイカは、まるで小動物を見るかのように癒された気分となった。
「見せたいモノって…… 人じゃないの。それよりも、その子は誰なの?」
「ああ、そうだったね。紹介するね。この子はこの9月から、私の家の近所に引っ越しをしてきたいとこの『円藤亜鈴』ちゃんだよ!」
「は、初めまして…… 円藤亜鈴です……」
メグは気になりながら、ヨコの後ろに隠れている子は誰なのか聞いてみると、ヨコはニコッとしながら、この9月から引っ越しをしてきたいとこの子であると言った。
ヨコの簡単な紹介を終えた後、亜鈴は玄関前に立っていたメグとチノとサイカにモジモジとしながらではあったが、簡単な挨拶を済ませた。
そして、簡単な挨拶を済ませた後、亜鈴はついにヨコの後ろに隠れるのを辞め、身体全体をメグとチノとサイカに見せた。
その亜鈴の外見は、身長はヨコよりも小さく、赤い小さなメガネをかけており、髪は黒のショートカット。服装は、以前に通っていた学校で来ていた制服だと思える、緑のブレザーの服装であり、頭には赤いペレ―帽みたいなのを被っていた。そして、ランドセルのようなカバンは、黒と茶色が混ざり合ったオシャレなカバンを背負っていた。
あと、亜鈴の目は、常に眠たそうに半目を閉じているような目つきで、玄関前に立っていたメグとチノとサイカの様子をジッと見つめていた。
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