パジャマでパーティ―!!

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メグから、第一印象だけでイメージを作り上げてはいけないと言われ、チノはどこか残念そうな様子を見せた。 「そんな事よりさ、チノちゃんはビールを甘くないと思うって言ったじゃん。どんな味だったの?」 「私も一口しか飲んだ事がないから、ちゃんとした事は言えないが、甘いと言うよりは苦い味だったな」 「なるほどね。でも、甘い飲み物ならたくさん飲みたいと思うじゃない。でも、どうして大人達は甘くなく苦いビールを好んで飲むんだろ?」 グラスの中に入っていたビールのようなジュースを飲み終えたヨコは、先程チノが本物のビールは甘くないと言ったのを思い出し、チノにどんな味がしたのか興味津々で聞いてみた。 その後、どうして大人はそんな苦い飲み物を好んで飲むのかを疑問に思った。 「そう言えば、確かにそうですわね。なんで甘いジュースよりも、アルコールを好んで飲むのでしょうね?」 「確かに。アルコールを飲める事が大人の条件であるかのように…… てか、アルコールなんて、理科の実験で出てくるヤツじゃねーか。そんなのをよく飲めるなと思うよ」 大人が、どうしてビールを好んで飲んでいるのかをヨコが疑問に思うと、それを聞いていたサイカとチノまでもがその件について考え出してしまった。 「言っとくが、理科の実験で使うアルコールと、ビールなど酒に入っているアルコールは別物だから」 「え!? アレって、別物なの?」 ビールをはじめ、酒に入っているアルコールと、理科の実験などに使われるアルコールは別物である事をメグが言うと、それを聞いたチノは開いた口が閉じなくなるくらい驚いた。 「うん、別物よ。ビールなどの酒に入っているアルコールはエタノール。こちらは少しくらいなら飲んでも害はないわ。そして、理科の実験などで使われるアルコールはメタノール。こちらは少しでも飲んだら死ぬわよ」 「エタやのメタなど言われても…… アルコールも色々と種類があるんだな」 メグが、ビールなど酒に使われているアルコールと、理科の実験等に使われるアルコールの違いを言うと、チノはフムフムと頷きながら聞いていた。 「まあ、確かに色々とあるわね。あと、どうして大人がビールなど酒を好んで飲むかと言ったら、単純に言ってしまえば、アルコール中毒よ」 「そうなのか!?」 「そんなものよ。飲んだ事がない私が言うのもなんだけど、要は飲み過ぎには注意しろって事よ」
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