2学期の始まり

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鉄二から、着ていたゴスロリ衣装を変な服装と言われた化田は、ムキになって怒った。 「きっ、貴様など、私の前髪で封印されている魔眼でやられるがよい!」 そう言いながら、化田は前髪で隠れている方に手を持っていき、その前髪をどかしてもう片方の眼を鉄二に見せた。 「おいおい化田、一体何をするつもりなんだよ」 化田が真剣な眼差しで、鉄二に前髪で隠れていた自称魔眼を見せつけたが、鉄二には魔眼の恐ろしさなど伝わる事もなく、ただ笑ってその様子を見ていた。 「あれ? 化田さんじゃない。久しぶりだね!」 「よぉ、化田。夏休み以来だな! で、何やってんだ?」 すぐ近くにいた風太とチノが、化田の存在に気づき、2人は化田が鉄二に行っている謎の行為を見ながら挨拶を行った。 「さあ、よく分からないんだけど、なんか封印されている力を解き放つとか」 「封印されている力って、まるで中二病みたいだな」 チノの疑問に答えたヨコは、中二病の事など知る由もない為、何をやっているかは分からないと言った。 そして封印という言葉を聞いたチノは、改めて化田が鉄二に対して行っている行為を見て、中二病みたいだと一言呟いた。 それから、しばらくした後、教室の前側のドアが開き、先生が教室の中に入って来ると、それまで教室内のあちこちに散らばるように立って話をしていたクラスメイト達が一斉に自分の席へと向かって行った。 「あっ、もう先生が来たよ!」 「あらっ、もうこんな時間」 「それじゃあ、私達は自分の席に行くわね」 「んじゃあ、またな」 「おう、またな」 先生が教室の中に入って来たのと同時に、さっきまで鉄二の席の前で話をしていたヨコとサイカとメグとチノは、鉄二と分かれ、それぞれ自分の席へと戻った。 「私の魔眼の力が弱かったおかげで命拾いをしたわね。運が良かったと思いなさい!」 「けっ、何言ってんだよ。お前の目、凄く充血してたな。ちっとは目薬点せよ」 「うう、何を言うか! これはカラコンだ!!」 「まあまあ、そんなに言い合いをしないで、僕達も席に行こ」 先生が教室に来ても、まだ席に着こうとしない化田の様子を見た風太は、化田の右腕を掴み、一緒に席へと行った。 そして、クラスの皆が自分の席に着いた後で、ヨコは教卓に立っている先生の元へとかけよった。 「ねえ、先生、ミィーコは? 元気にしてた?」 「ああ、ミィーコならご覧の通り元気さ」
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