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そこに指をかけ、ゆっくり持ち上げる……中には近代的な壁作りの地下室が広がっていた。
「ここが研究室……気づかれねぇわけだな」
「気を付けて。中に強力な魔力を複数感じるわ」
「前も思ったけどよ、リオもセイズを使えるのか?」
ジオの言葉にリオは胸を張った。
「サラに教えてもらったのよ。昔にね」
「セイズを教える、ねぇ……今のサラじゃ無理か」
「そうね、無意識にやってることだから」
ジオは頷き、下に飛び降りた。はしごの手すりをつかみ、滑るように降りていく。
膝をクッションにして音を吸収する。それでも少しは音が響いてしまう。
「ちょっと、静かにしなさいよ」
「違う。どんなに音を消しても音をたてるように作られてる」
ここは敵の侵入がすぐにわかるんだな……なかなかやりにくい。
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