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悠side
そして、夜は更けていく。
俺たちの家族はいまだに帰ってこない。
朝までコースのつもりなのか?
それとも、なんか気を回したのか?
読めない……。
俺の可愛い彼女は、
「今日、悠ちゃんの部屋で一緒に寝てもいい?」
このうえなく可愛い笑顔で、俺に無邪気に問いかける。
「……」
意味わかってんのかよ……
ダメに決まってんだろうがっ、
「いいでしょ?パパとママもいないし、理子寂しいよ」
「……」
だからまずいんだろうに……
はぁ~、小さく嘆息。
俺を見る、不思議そうな理子の視線。
俺は引き攣った笑顔を返す。
「頼むから……、早く大人になろうな? 理子」
俺の願いを込めた呟きは、はしゃぐ理子の耳には届かないーー。
だから俺は覚悟を決めて、布団をまくる。
今夜、眠れるかなーー。
長い長い夜になりそうだ……。
FIN
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