7400人が本棚に入れています
本棚に追加
「理子、お前……」俺の問いかけは、
「あっ、悠ちゃん、今日はバイトないの?」あっさり理子に遮られた。
「え、あぁ……休みだけど」戸惑いながらも、返事を返す。
「そうなんだ! 休みでよかったね~」何故だかはしゃいでいる。
「え、あぁ、うん……まー、それより理子」
少しだけ身を乗り出した俺の言葉は、
「悠ちゃん、今日は帰るの?」またもや、遮られた。
はっ? 唖然とする俺に、
「こっちに泊まるの?」矢継ぎ早の質問。
「……」どうやら、俺に話をさせる気はないらしい。
わざと、だよな? 質問されたくないから? 訝しむ俺に、
「明日は? 明日はバイトあるの?」
質問するくせに俺の返事は待たずにべらべらとしゃべり続ける。
「悠ちゃんのカフェのバイトに行って見たいなー、やっぱりおしゃれなの? そうだ、BARって、どんなところ? 理子そこにも行って見たい! あっ、けど、未成年だからダメなのかな? あー、あと」「ストップ!」
いきなり顔を近づけ、強い口調で理子の言葉を制止した。
びくっと大きく肩が跳ね、理子の長いまつ毛がかすかに震えた。
最初のコメントを投稿しよう!