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「あのっ、お、お、お願いが……あって……」
勇気をだして言葉を紡いだけれど顔はあげられなかった。
「お願い?」
聞き返されて、チラリと目線をあげたら……意外にも、悠ちゃんが身体ごと理子の方に向いてくれていた。あっ……ちゃんと聞いてくれようとしてる……?
悠ちゃんの微妙な態度の変化に、緊張でガチガチになっていた身体が少しだけ、楽になった。「あっ、あのね」
「うん?」
さっきよりも、ちょっとだけ優しくなった問いかけに、理子は心の中で安堵した。がんばれっ! 私っ! 自分で自分を励まして……
聞きたいことがあるのっ!」
「ん、何?」わずかに小首を傾げた悠ちゃんが、かっ、かっこよすぎる~
ゴクリと唾を飲みで…
「あのね、悠ちゃんの好みのタイプは、髪が長い人?それとも短い人?」
一気にまくしたてた。
「はぁぁぁ?」
綺麗な顔には不似合いな深い眉間のシワと、完全に呆れはてた声の不機嫌な悠ちゃん。
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