第一章

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緊張MAXの私を谷底に落としたのは、 はぁ~と深い深い溜息をつく大好きな悠ちゃんだった。 私の想いは、シュルシュルと小さくしぼむ。そして、さらに追い打ちをかけるように、頭の上の方から冷たい一言が降ってきて 「それ……、重要な事?」 まっ、負けるなっ!私っ! って、既に負けそうだけど、必死でブンブンと大きく頷いた。 落ちた痛い沈黙。それは長い沈黙だった。 あぁ、これ以上はもう耐えられそうにない、もうダメだ… 私の首はこれでもかっていうほど項垂れる。 沈んで沈んで、このままズブズブと地面にも埋れていくかも、 そう思った瞬間。
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