天使の国

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どこまでも青い空へ、黒い煙がいくつも昇ってゆく。 その煙と一緒に、また沢山の人々が旅立っているのだろう。 ケイはそんなことを思って煙を見送る。 この煙は、彼らの門出を飾る花なのだ。その黒い花は天に上って消えてゆく。青い空に彼らを託して、また別の人を送り出すのだろう。 自分の体からもソレは出ていないだろうか? ケイはキョロキョロと確認する。 ……まだみたい。 そうこぼしてケイは歩きだした。 行く先はわからない。その時が来るまでケイは歩いてみることにしたのだ。
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