種子

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家で安息を得ることが出来ず。 ただひたすら仮面を被って本当の自分を見失いながら、追い掛けながら。 何かを求め続けていた。 何かが何かも判らず、走っているか止まっているかも判らず。 手をのばしていた。 その先には少女の求めるものが在るかも分からない。 闇の世界。 いつになれば黎明は訪れるのか。 神は与えてくれるのだろうか…… 食事を終えた悠は数分は椅子に腰掛けたままだが、言葉を発する事もなく風呂へと向かった。 「お風呂さきに入るね。」 悠は笑って母にそれだけを告げた。 寝巻と替えの下着を手に悠は脱衣所に入った。 ベルトを緩めズボンを下ろすと申し訳程度に日焼け跡があったが、あまりにも白すぎる足が現われた。
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