17人が本棚に入れています
本棚に追加
家で安息を得ることが出来ず。
ただひたすら仮面を被って本当の自分を見失いながら、追い掛けながら。
何かを求め続けていた。
何かが何かも判らず、走っているか止まっているかも判らず。
手をのばしていた。
その先には少女の求めるものが在るかも分からない。
闇の世界。
いつになれば黎明は訪れるのか。
神は与えてくれるのだろうか……
食事を終えた悠は数分は椅子に腰掛けたままだが、言葉を発する事もなく風呂へと向かった。
「お風呂さきに入るね。」
悠は笑って母にそれだけを告げた。
寝巻と替えの下着を手に悠は脱衣所に入った。
ベルトを緩めズボンを下ろすと申し訳程度に日焼け跡があったが、あまりにも白すぎる足が現われた。
最初のコメントを投稿しよう!