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目を開くとそこはマク・アヌだった。
ペインはCC社、管理者側から強制的にフィールドからタウンへつれられていた。
それを理解するとペインは人差し指でポリポリと頭をかいた。
今日は、もう寝よう。
セーブをしてペインは「TheWorld」からログアウトした。
「はぁ~」
深いため息をつきながらM2Dを外した。
今日はいつになく精神と肉体を使った。
自分の体に目をやると困るくらい傷だらけだった。
傷に籠もる熱が生きている心地を与えてくれた。
まだ、生きている――
今はそれしか手元になかった。
だが、それで十分だった。
悠は椅子からベットへと移った。
そして、枕元の携帯電話をみると愕然とした。
「TheWorld」にログインしてからまだ10分程しかたっていない。
焦り、ガタッと勢いよく立ち上がった。
「そんなっ!!馬鹿な!?」
悠は携帯電話から部屋の時計に視線を移すが表示している時刻はかわらない。
「……どうなっているんだ?」
膝から力が抜けた。
もう、その場にへたれこむしかなかった。
「TheWorld」には確かに行った。
少なくとも2時間は居たはずだ。
なのに何故10分しかたっていないのか。
悠はしばらくの間、困惑以外なにも感じなかった。
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