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「そろそろ、帰らないとなぁ~」
悠は大きく伸びをしながらつぶやいた。
「帰っちゃうの?」
和人が悠のYシャツの裾をつかみなが悠を見つめた。
「うん」
効果はいまいちのようだ。
「またくるから!」
そう言い残して悠は朝焼けへと飛び出していった。
「悠ちゃん行っちゃったね……」
修が肩を落とした。
「でも、また来るって言ってたじゃん」
巧は雪に戯れつきながら悠のことばを繰り返した。
朝焼けが空気を黄色く染めていた。
黄色い空気はどこか危険な気がして吸っても良いのか迷う。
そんな中悠は一人川沿いを駆け抜けていった。
太陽の光を受けて輝く川は小魚の群れを彷彿させた。
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