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ピピピピピ
高い機械音が辺りの空気を切り裂いた。
バン
ガチャン
音源である目覚まし時計が細い指によってベットの縁から払い落とされた。
おそらく壊れてはいないだろうがずさんな扱いである。
どことなく目覚まし時計が可哀想に思える。
そして、払い落とした当人はまだ眠っている。
起きる気配は殆ど見られない。
死んだように眠るとはまさにこのことだと思う。
寝息もたてずにただ瞳を閉じてそこに横たわり続ける。
眠れる森の少女。
一体どうしたら目覚めるのやら。
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