1人が本棚に入れています
本棚に追加
私は混乱した。
魔女…が、後ろ…いや、上にいる…!?
「どっ……どこっ……!?」
私は辺りを見回した。誰もいない。
ただ、木々が、草が見えるだけ。
なのに、声はする。
「上よ、上」
くすくす、と笑いながら少女の声の方を見る。
少女はー……
木の上に座っていた。
「ま、魔女ー…?」
「……一般人はそう呼ぶわ。貴方こそ…''悪魔''って言われている少女、''ミウ''でしょう?」
…え。どうして、私の名前を知っているの…?
「貴方のことは殆ど知っているわ」
「え…?どう、して…」
「それは私の家に貴方が到着出来たら話しましょう。それでは、また」
それだけ言うと魔女は木から飛び降り、綺麗に着地をしたあと、呆然とする私の目の前を通って、森の奥へと進んでいった。
(ど、どういうこと…?)
私は正直、混乱していた。
あんなに普通に話をするような人だったんだ。
しかも、''家に到着出来たら''って…。
私を家に迎え入れるのと同じよ…?
「意味、わかんない……」
とにかく、私は混乱しながらも足を進めた。
魔女に、会う為に…。
最初のコメントを投稿しよう!