ごほうび

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「俺様実は今日委員会あるんだよね」 「……で?」 コイツ、委員会サボる気だったのか。 「いや、だって面倒じゃない?」 佐助はあたかもオレの心を読んだかのように言い訳してくる。 「言い訳はいいからさっさと要件を言えよ」 オレはさっさとテスト直しを終わらせたいんだ。 そう暗に告げてやると、佐助はちゃんと感づいたようで話を戻した。 「えっと、委員会は45分間の予定らしいから、それまでに終わらせられたらごほうびあげる」 「……An?」 「あまーいごほうび。欲しくない?」 欲しいか欲しくないかと問われれば、欲しい。 甘いものは嫌いじゃない。 「……Aaー……じゃあ、いただく」 「そっか。じゃ、頑張って終わらせてね?」 佐助はニコニコしながら言う。 ……先程出て行ったやる気が少しだけ帰ってきた。 佐助はそのまま、"また後で"と委員会の部屋に向かって行った。 委員会の時間は45分、直しが終わってからの追試のchanceは恐らく一度きり。 「……よし」 もう一度気合いを入れ直し、自分の席に戻った。
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