26人が本棚に入れています
本棚に追加
/37ページ
「俺様実は今日委員会あるんだよね」
「……で?」
コイツ、委員会サボる気だったのか。
「いや、だって面倒じゃない?」
佐助はあたかもオレの心を読んだかのように言い訳してくる。
「言い訳はいいからさっさと要件を言えよ」
オレはさっさとテスト直しを終わらせたいんだ。
そう暗に告げてやると、佐助はちゃんと感づいたようで話を戻した。
「えっと、委員会は45分間の予定らしいから、それまでに終わらせられたらごほうびあげる」
「……An?」
「あまーいごほうび。欲しくない?」
欲しいか欲しくないかと問われれば、欲しい。
甘いものは嫌いじゃない。
「……Aaー……じゃあ、いただく」
「そっか。じゃ、頑張って終わらせてね?」
佐助はニコニコしながら言う。
……先程出て行ったやる気が少しだけ帰ってきた。
佐助はそのまま、"また後で"と委員会の部屋に向かって行った。
委員会の時間は45分、直しが終わってからの追試のchanceは恐らく一度きり。
「……よし」
もう一度気合いを入れ直し、自分の席に戻った。
最初のコメントを投稿しよう!