第1章 突然の別れ

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「葵。大事な話というのはな…実は…父さんと母さん。離婚することになったんだ。」 「…………は?」 いやいやいや。 意味わからないよお父さん。どういう意味? 分かれて暮らすって・・・そういう意味なの? 「明日には…母さんお姉ちゃん連れて出ていくから…」 そう言って上げたお母さんの顔は涙でぐちゃぐちゃだった。 「な……んで?」 なんで? 私の頭はそれでいっぱいだった。 あまりのいきなりのことに、呆然とするほかない。 だって、つい昨日まですごい仲良かったんだよ? 昨日だって家族みんなでご飯食べながら笑ってたじゃん…。 「それは…。」 「葵には…いつかきちんと説明する。」 お父さんはそう言って黙ってしまった。 私は何も考えられる状態じゃなかった。 なんでだろう。わからないよ?どうして… 「葵。お風呂に入りなさい。」 言われて立ち上がり、お風呂場に行って服を脱ぐ。 お風呂に入ってる時も、ご飯を食べる時も、テレビを見てる時も… ずっとうわのそらで、どれくらい風呂に入っていたのか…ご飯はなにを食べたかすら覚えていない。 それは学校にいても変わらなかった。 「葵?どうしたの?」 いろいろな人に心配をかけてしまった。 そして…家に着くと、お母さんとお姉ちゃんの荷物だけが無くなっていた。
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