一章

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「駄目だ…」 俺が立ち止まると巧も不思議に思い立ち止まった。 「どうした?」 巧は振り返ると首を傾けながら聞いてきた。 「いや…大丈夫だ…」 ほんとは大丈夫じゃないが… なんか胸騒ぎがする… なんだこれ… 「ほら!!きょう君、たっ君、速く!!」 は? 「転けるなよ?」 これ… 「大丈夫大丈夫!!」 駄目だ… 「行くなッ!!」 俺は咄嗟に杏里の手を掴んだ。 その瞬間、杏里が渡ろうとしていた道路に物凄いスピードで軽自動車が突っ込んできた。 するとその軽自動車は向こう側の歩道にある電柱にぶつかり、少しすると煙を出し始めた。 「嘘……」 「あのまま渡ってたら杏里は…」 杏里と巧はジッと事故があった車の方を見て呟いた。 二人とも驚いているようだが一番俺が驚いていた。 だって今の…さっきの映像とまったく同じだった… デジャブとは少し違う… あ゛ー!!考えれば考えるほど頭いたくなってくる!! 考えるのやめよ… 、
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