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「駄目だ…」
俺が立ち止まると巧も不思議に思い立ち止まった。
「どうした?」
巧は振り返ると首を傾けながら聞いてきた。
「いや…大丈夫だ…」
ほんとは大丈夫じゃないが…
なんか胸騒ぎがする…
なんだこれ…
「ほら!!きょう君、たっ君、速く!!」
は?
「転けるなよ?」
これ…
「大丈夫大丈夫!!」
駄目だ…
「行くなッ!!」
俺は咄嗟に杏里の手を掴んだ。
その瞬間、杏里が渡ろうとしていた道路に物凄いスピードで軽自動車が突っ込んできた。
するとその軽自動車は向こう側の歩道にある電柱にぶつかり、少しすると煙を出し始めた。
「嘘……」
「あのまま渡ってたら杏里は…」
杏里と巧はジッと事故があった車の方を見て呟いた。
二人とも驚いているようだが一番俺が驚いていた。
だって今の…さっきの映像とまったく同じだった…
デジャブとは少し違う…
あ゛ー!!考えれば考えるほど頭いたくなってくる!!
考えるのやめよ…
、
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